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2007/6/17開始 2007/8/10改装&リネーム                                                                    ©2006 Actozsoft, All right reserved. ©2006 Gamepot Inc, All right reserved.
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ラテール創作小説 第1部 です。


もう前置きはいらないでしょう(ぁ
ネタバレ可の方のみつづきをどうぞ。






ラテール
ジエンディア サイドストーリー
         ~メイリーナ~

『第5話、玄武洞での出会い』

[アルカディア]

滝の水と虹、池の上の蓮花、桃の木がつらなっている地域。
その美しさのため、<桃源郷>とも呼ばれているその場所にジョッシュとシャオは
足を踏み入れていた。

(景色もいいし、素晴らしいとこなんだけど・・・)

ドンッ!

ジョッシュは肩越しに背後を銃で撃つ。
襲いくるブラックタイガーは見事に眉間を打ち抜かれ、倒れた。

「こうモンスターが多くちゃ雰囲気も台無しだね。
シャオさん、目的地はまだですか?」

「もうじき入り口に辿り着きます。シェンウが住む場所は<シャングリラ>と呼ばれており、
シェンウの他にも多数のモンスターが生息しています。気を引き締めて参りましょう。」

「了解」

二人は素早い動作で襲い来る敵を退けながら進む。
やがて二人の前に奥に続く通路が現れた。

「ここから先が<シャングリラ>です。準備はよろしいですか?」

「オッケー。いきましょう」

ジョッシュはそう答え、2丁の拳銃を器用に両手でクルクル回した。

 

[シャングリラ]

「へぇ~、綺麗なところですね。」

ジョッシュは辺りを見回した。
しかしその目に周りを取り囲む蛙王子とやどかり姫の群れが映る。

「無粋な連中だねぇ。もう少しこの景色を堪能させてほしいんだけど・・・」

やどかり姫は両手のはさみを鳴らしながら、ハミングを口ずさむ。

「ん、これは・・・」

やどかり姫の声を聞いたジョッシュは眩暈を覚える。

「やどかり姫の歌声には方向感覚を狂わせる力があるのです!」

「もう少し早くいってほしかったな・・・っと」

言い終わる前に、モンスターは一斉にジョッシュに襲いかかってくる。

それに対して、ジョッシュは軽く飛び上がり体を上下反転させる。

「はあぁ!!」

そして拳銃を持つ左右の腕を広げ、回転しながら周囲を撃ち尽くした。

その結果ジョッシュを取り囲んでいたモンスターは一体残らず打ち抜かれ倒れた。
そのままジョッシュは再度体を上下反転させ、その場に着地する。

「見事な腕前です」

「数撃ちゃ当たる、みたいでスマートじゃないんですけどね。
まだ頭がクラクラしますよ」

そう言いながら、ジョッシュは苦笑した。

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

[アルカディア]

メイリーナはアルカディアの奥、シャングリラを目指して進んでいた。
途中、何度か銃で撃たれた跡、もしくは剣で切られた跡があるモンスターの骸を見かけた。

(既にジョッシュさんとシャオさんが来てるみたい。)

「まあおかげで襲ってくる敵も少なくて、助かるけど・・・ね!」

そう言いながら飛び掛ってきたマウスピーチを一刀両断した。

「ここがシャングリラ・・・」

足を止めたメイリーナの前に先ほど二人が通った通路があり、奥に続いていた。

 

----------------------------------------------------------------------------------------------------------

[玄武の間]

「うはー、大きいねぇ。」

ジョッシュの目の前に大きな亀の怪物・・・玄武が座っていた。

「一瞬山かと思っちゃったよ。それでシャオさん、僕はどうすれば?」

「私がシェンウの懐に飛び込みます。ジョッシュさんはそれを援護してください。」

「了解!」

ジョッシュは拳銃のマガジンを交換した。

シャオは素早い動きで玄武の懐に飛び込む。それを見て取り、玄武は大きい体を
起こしてシャオに向き直った。

ドンッドンッ!

それに合わせてジョッシュは威嚇射撃をする。

「はぁー!」

玄武に向け剣を構えながらシャオは走る。
しかしそのシャオの頭上を玄武は大きく飛び越えた。

「あの巨体でこのジャンプ力か、大した怪物だよほんと。」

玄武が着地した衝撃で地面が揺れる。

「おっとと。」

玄武が着地した衝撃で辺りがゆれる。揺れに足をとられるジョッシュに玄武は
ブレスを吐き出した。

ジョッシュは素早くバク転し、これをかわす。

ドドドン!

すかさず玄武に銃弾を浴びせるが、玄武は意に介さずさらに突進してきた。
玄武の後ろからシャオが迫るが、玄武はそれに合わせて尻尾をなぎ払い、シャオは
慌てて飛びのく。

「さすがに手ごわいけど・・・。まあどんな敵にもやりようはあるものさ。
見せてあげるよ。」

ジョッシュは素早く玄武の周りをかけ回り、シャオの目前にやってきた。
玄武は体を回転させ、再度ジョッシュに向き直る。

「シャオさん、今から僕が玄武の足を止めます。その隙にあの首を
攻撃してください。」

「わかりました、しかしどうやって・・・」

シャオが返答終える前にジョッシュは玄武に向かって走る。

「まあやってみますよ。いきます!」

対して玄武を前足を大きく振り上げ、強く地面を踏みしめた。
衝撃で割れた地面が足元からジョッシュ向けて襲いかかる。

ジョッシュはジャンプしてそれをかわしながら右手の銃を撃つ。

ドンッ!

その銃弾は玄武の左前足を打ち抜いた。

「もう一つ!」

今度は左手で、もう一丁の銃から銃弾を放つ。

ドンッ!

さらに玄武の右前足を打ち抜いた。
両足を打ち抜かれた玄武は体勢を崩す。

「シャオさん、今です!」

「承知!」

シャオは駆け寄りながら玄武の首めがけて剣を振るう。
しかしその手に手ごたえはなく、突如玄武はその姿を消した。

「消えた・・・。一体どういうこと?」

「わかりませんが、一応撃退には成功したようですね。シェンウの気配が消えました。」

「ジョッシュさん!シャオさん!」

玄武の間にやってきた、メイリーナが二人に声をかける。

「メイちゃん?結局きちゃったのかい?」

「玄武は?」

「なんだかわかんないけど消えちゃったよ。しかしここにはきちゃだめだって
言ったでしょう。」

メイリーナは罰の悪そうに答える。

「ごめんなさい、でもちょっと気になることがあって・・・」

「気になること?それは・・・」

そのときメイリーナの頭に昨夜耳にした声が反響する。

『運命の子よよくぞきた・・・』

(これは昨晩の声・・・?)

『我が名は玄武。四聖獣が一だ。汝は力を望むか?』

一瞬答えに詰まるが、メイリーナは自分の想いを告げる。

(力を欲しいとは思わない。でも私は自分が一体何者なのか・・・その真実を知りたい!)

『己が真実は自身の中にある。汝の奥底に眠る力よ目覚めよ。
そしてその身から解き放つがいい!』

突如メイリーナの体が熱気を帯びる。

「これは・・・?。キャアアァァ!!」

まるで血が沸騰するような感覚にメイリーナは絶叫した。
その瞬間、メイリーナの周りに黒い光が迸る。

「一体何が!これは!?」

吹き荒れる光の渦の中心から、黒い翼と黒衣を身にまとった、少女の姿が現れる。
その目に黒い光を宿し、呆然と立ち尽くしていた。

「メイちゃん、その姿は一体・・・」

そう言いかけたジョッシュの元にメイリーナはすさまじいスピードでかけより、剣を抜く。

「!!」

ガキン!!

ジョッシュは咄嗟に両手の銃で受け止めたが、その勢いは凄まじく、体ごと後ろに
はじき飛ばされ、岩場に叩きつけられる。

「がはっ・・!」

ジョッシュはその場に崩れ落ち、意識を失った。

メイリーナは倒れ込むジョッシュにトドメを刺そうと駆け寄るが、
その行く手にシャオが立ち塞がる。

「玄武の邪悪な力に魅せられているようですね・・・。しっかりしてください!」

しかしその声も少女には届かない。

「ケンセイノコウケイシャカ、ワタシノジャマハサセナイ・・・」

くぐもった声を発し、少女は剣を構える。

「・・・仕方ありません・・・龍京剣聖の名において剣を抜きましょう!」
シャオは鞘に収めた剣の柄に手をかけた。

「ガアァァ!」

その場に一陣の黒い風が巻き起こる。気がつくとメイリーナはシャオの懐に飛び込んでいた。

「はやい!!」

すさまじい速度の剣撃をシャオはかろうじて鞘で受け止める。
しかしその衝撃を受け止めきれず、後方へ弾き飛ばされた。

「クッ!」

体を回転させ、なんとか着地する。
その後をすかさずメイリーナは追いかけた。

「仕方ない・・・」

シャオは居合い抜きの構えをとる。

「剣聖の名において、この一撃を放つ・・・一閃!!」

シャオの放った音速の剣閃がメイリーナの体を切り裂く。
しかし少女の姿は残像を残し、かき消えた。シャオの太刀筋が体を裂くより一瞬早く
全身を沈め、かわしていたのだ。

「かわした・・・!」

「アアアァァァ!」

沈めた体を起こす勢いで剣を振り上げる。

パキン!

シャオは上体を捻ってなんとかかわすが、その衝撃によって折られた剣先が宙を舞う。
すかさずメイリーナは剣を振り上げる。

「おおっと、そこまでだ。」

突如現れた謎の男は背後からメイリーナの首筋に手刀を叩き込んだ。
その衝撃でメイリーナは前のめりに崩れ落ちる。

その少女の体を再度光が覆った。
光が晴れるとそこには元の姿のメイリーナがいた。

「あれ、私は今まで何を・・・」

少女は意識を取り戻していた。その先にはシャオと見知らぬ一人の男性が立っている。
男性の姿を確認したシャオは驚きの声をあげる。

「あ・・・あなたは!?まさか、カズノ!」

「ハハハッ!イイ男ならではのタイミングで登場しただろ?」

カズノと呼ばれた男はニヒルな笑みを浮かべる。

「久しぶりだな龍京の剣聖シャオ。ミンメイとはうまくやってるか?」

そのセリフをよそに、メイリーナは事態を徐々に把握する。

「まさか私がジョッシュさんやシャオさんを・・・?」

少女は恐怖に身震いする。

「気にするな。二人とも無事だ。」

カズノはメイリーナにそう告げる。

「カズノさん、本当にありがとうございました。本意ではなかったにせよ、取り返しの
つかない事をしてしまうところでした。」

「どうやら俺は『本意じゃない』って言葉に悪縁があるようだ。取り返しのつかない失敗、か」

「どういう意味ですか?あなたはイリスと共に魔王を倒した人物では?」

「イリスと共に・・か。さぁな。それは事実のようで事実と反する・・そんなところだな。
おまえは、伝説の『イリス一行』それは魔王を打ち破った英雄、彼女を助けた仲間たち。
こんな世間の噂話を信じてしまってもいいのか?」

「それはあなた自身のことじゃないんですか?イリスを助けたのはあなたでしょう?」

「ふん、まったく若けーなぁ・・俺は・・イリスを助け・・そして、イリスを滅ぼした男さ。」

「!?」

「おい、おまえさん。<アオイチ>は知ってるか?そこに黒月城ってのがある。
そこの姫さん<黒月姫>に会ってみるがいい。
お前が思っていることとは全く違う話をしてくれるだろうよ。

まずはアオイチの武士<ハヤト>に会ってみな。
そうだな、この『羅針盤』をやろう、ヤツに見せるといい。
さて、俺はもういくぜ。シャオ!」

カズノはシャオに向き直る。

「そこで気を失ってる奴も連れていってやらないとな。手伝ってくれ。」


[龍京]
[宿屋]

「ジョッシュさん、すみませんでした。私のせいで・・・」

「なんだかわからないことばかりだけど、あの姿は一体・・・」

「私にもわかりません。玄武の声が頭に響いた後、頭が真っ白になって、
気がつくと剣をふるっていたんです。」

「それは一体・・・イテテ」

ジョッシュの背中に激痛が走る。

「無茶しないほうがいいわよ、ジョッシュ君。」

扉口から女性の声が響く。
扉が開き、一人の女性が、中に入ってきた。

「ティニアさん!どうしてここに?」

「フェッテ君からあなたがケガをした知らせを聞いて、診てやってほしいと
言われて来たの。それにしてもあなたがやられるなんて・・。
油断でもしたのかしら?」

「不意をつかれたのは事実だけどね。油断をしたつもりはないさ
そのくらいあのときのメイちゃんの動きは異常だった。」

そう言ってジョッシュは肩をすくめる。

「しかしまあこのことに関しては詳細がわかるまで、僕らの中で伏せていた
ほうがよさそうだ。そもそも現実味もないしね。

それとカズノさんが言っていた話の内容についても気になる。
詳細についてはカズノさんは教えてはくれなかったが、どうやらイリスに関しては
まだ僕達の知らない真実がありそうだね。
そして、アオイチの黒月姫か・・・。」

そこでジョッシュはメイリーナに向き直る。

「メイちゃん、黒月城へ向かい黒月姫の話を聞いてみてくれないか?」

「ジョッシュ君、あなた・・!」

「もちろん一人で行かすような真似はしないさ。しかし、もし僕の予想が正しければ、
メイちゃんに対して、黒月姫はなんらかの反応を示すはずだ。」

「どういうこと・・・?」

「まだ予想の域を出ないよ。ティニアさん、申し訳ないけれど、フェッテ君に
連絡をとって、メイちゃんに同行してもらうよう、頼んでみてくれないかい?」

「それはかまわないけれど、ジョッシュ君は?」

「僕は少し休んでから独自に動くことにするよ。少し調べてみたいことがあるんだ。
まあ、メイちゃんも今日はお休み。」

「でも・・・」

「気に病んでも僕の具合がよくなるわけじゃなし、今は気にせず休むことさ」

「・・・すみませんでした。」

「僕は大丈夫だから。ひとまず君の部屋は向こうだ。先にいっておいで。
明日の朝、迎えを寄こすからそれまで部屋にいること、いいね?」

「・・・わかりました。」

メイリーナは肩を落とし、ジョッシュの部屋を出た。
それを見計らって、ジョッシュはティニアに耳打ちする。

「(今日はもう大丈夫だと思うけど、一応メイちゃんの様子を伺っておいてほしい)」
ティニアは怪訝な表情をしながらもそれに頷いた。

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ジョッシュの部屋を出たメイリーナは自室に戻らず、足音を殺しながら廊下を進み、
そのまま宿を出ていた。

(ジョッシュさんごめんなさい今はとても休んでいられる気分じゃないの。
ティニアさんって人がついているし、大丈夫よね・・・。)

宿を出たメイリーナはそのまま街の外に向かう。

(かすかに覚えてる・・・あの時私に宿った黒い力。あれは一体何だったの。
とてもじっとしていられない。)
 

龍京の街の外は夕暮れ時に包まれていた。





第6話はこちらから
http://harubsb.blog.shinobi.jp/Entry/91/

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第5回は玄武のシナリオクエストです。

玄武討伐に関してはゲーム中ではジョッシュさんとあらささんもお手伝いしていただいた
のですが、話の都合上、あらささんの登場は省かせていただきました。ご了承ください。

なお、次の黒月姫のクエストがまだ終わっておらず、途方にくれていたのですが、友人二人に
手伝っていただき、無事終わらすことができました。

おかげで問題なく続きがかけそうです(ぁ

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