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ラテール創作小説 第1部 です。


今回は黒月姫クエの後半のお話です。

今回でかなりの妄想ストーリーの重要点が網羅されますが、念のため申し上げておきますと、あくまでこのお話のみでの設定です。

ラテールのシナリオとは基本的関係なくフィクションですので、ご了承ください。

まあネタバレも含んではおりますので、そちらもご了承ください。
ではつづきをどうぞ。

ラテール
ジエンディア サイドストーリー
         ~メイリーナ~

『第8話、プリンセス黒月 ~後編~』


[十六夜の間]


さらに奥の部屋に足を踏み入れた瞬間、無数の矢がメイリーナに向けて飛来する。

メイリーナはそれに気づくと盾で矢を払い落とした。
部屋の奥には煌びやかな衣装につつまれた、少女がいた。

「我が名は黒月!賊め、わらわ自ら討伐してくれる。覚悟するがいい!」

間髪いれず二の矢、三の矢を放つ。
メイリーナは盾で防ぎつつ、黒月姫との間合いをつめる。

「遅いわ!!」

黒月姫は飛び上がり無数の矢を頭上から降らせた。

「くっ・・・!」

メイリーナは避けきれず、左肩に矢を受け、たまらず片膝をつく。

「そんな動きではわらわをとらえることなぞ出来ぬ!」

さらに矢を射ようとする黒月姫に向かってゆきとは無数の石つぶてを放つ。
黒月姫はそれをかわし、ゆきとに向き直る。

「おのれ、小僧が!」

黒月はゆきとに向き直り、弓を射ようとする。
しかしゆきとはそれより早く大砲の弾を込め、黒月に向かって放った。
慌ててそれを避けた黒月姫の後ろが爆砕される。

「・・よけられちゃった。」

「わらわを殺す気か!!」

ゆきとはさらに弾を込めようとしたが、それより早く黒月姫はゆきとの背後に
回りこみ弓で殴打する。
たまらずゆきとはその場に崩れ落ちた。

「そちの始末は後ほどしてやる。しばらく眠っているがよい。」

そういって再度メイリーナに向き直る。

「まずは貴様からじゃ!」

(まともに向かっていったんじゃ、近づくこともできない。
そしてこのまま私が倒れれば、ゆきと君も・・・)

メイリーナは剣を鞘にしまいこむ。

「観念しおったか、よい覚悟じゃ」

そういいつつ、黒月は弓をメイリーナに向かってひきしぼる。

「覚悟せよ!」

そう言いながら黒月姫は矢を放った。
放たれた矢は炎をまとい、メイリーナに向けて飛来する。

メイリーナは目をつぶり、精神を集中していた。

(負けるわけにはいかない!!)

一呼吸おいた後、メイリーナは目を見開き、剣の柄に手をかけた。
それと同時にメイリーナの体から光を発し、以前にも現れた黒い翼と黒衣がその身を纏う。

「はああぁぁぁぁ!!」

メイリーナは勢いよく剣を柄から引き抜き、振りぬいた。

「ソニックブレイド!!」

メイリーナの放った音速の剣撃は飛来する矢を叩き落とし、黒月姫に迫る。

「なんじゃと!?」

その衝撃は黒月姫を後方まで吹き飛ばした。
すかさずメイリーナは黒月姫にかけより、剣を突きつける。

そしてメイリーナは元の姿に戻った。
 

「キィーーーー!!この私がこんな小娘に不覚をとるとは!」

「・・・こちらの話も聞かずにいきなり攻撃してくるなんて、ひどいですよ。」

「ここはわらわの寝室。貴様のような下賎の者が入って良い場所ではないわ!!」

(こちらの話を聞く気が全くないようね・・・)

「・・・イリス・リヴィエル」

その名前を聞いて、黒月姫の顔つきが変わる。

「・・・貴様、何者だ!?」

「姫様とイリスは伝説の<イリス一行>として一緒に冒険した仲間ですよね?
なぜ彼女は魔王を倒した今も行方不明なのでしょうか?
なぜ彼女の仲間たちは彼女の冒険について話はしても、魔王との戦いの後に
ついては口を開こうとしないのでしょうか?」

「イリスが伝説の冒険者?ふんっ、笑わせる話だこと。本当はあの娘こそ悪の根源
だったのに!この世界に魔王が出現したのは、あの忌まわしい娘のせいだったのに!!」

「彼女は魔王を倒したのではないのですか?ナ・ムーウェンもそう言ってましたけど」

「ふんっ、魔王が一体だけならばね。」

「それは一体・・」

「フフフ・・そうね。魔王は確かにあの娘が退治しましたわ。でも、あの娘が周りにいる
全ての人を不幸にしたのよ。
レビ・アレンス・・私のレビ様もあの娘のせいで酷い目に遭った。私の一番の友、
ジョアン・ファームも私を捨てた。全て忌まわしいイリスのせいよ!!」

「・・あなたは本当にイリスと一緒に旅した人なんですか?
・・もちろん彼女は伝えられている通りに英雄ではないかもしれない。
あなたの言葉が真実かもしれない。でも、その言葉をただ信じるわけにはいきません。」

「何っ!?そちもイリスの肩を持つというのか!?
あんな娘の肩を持つなんて・・許せない!!」

「そういう事ではありません。誰かの言葉じゃなくて自分の目で真実を
知りたいだけなんです。
イリスは魔王との戦いの後どこへ消えたのか・・・、そして私は一体何者なのか・・・」

「何者か・・・だと?そうかそちも・・・。」

黒月は何かに気づいたように顔を上げ、メイリーナを睨みつけ、・・・こう続けた。

「それならば先ほどの力も納得できる。貴様はデル族の生き残りだな!?」

(私が・・・デル族の生き残り・・・?)

「災いの種となる貴様ら種族ををこのままのさばらせておくことはできん!
皆のものであえ!であえーー!!」

黒月姫に呼ばれ、周りから無数の忍が現れた。

「逃がしはせぬ、覚悟するがいい!!」

そのとき、屋根裏部屋から飛び降りる二つの影。
その二つの影はそれぞれメイリーナとゆきとを抱きかかえ、手元の石を砕いた。

その瞬間二人はその場から姿を消した。

 

[桜木の湖 石塔]

「よかった、なんとか間に合ったみたいね。」

メイリーナの目に以前出会った女性の顔が映る。

「あなたは確か・・・ティニアさん?」

その場にはティニアともう一人、金の髪を左右に結っている少女がいた。
その少女はゆきとを揺り起こす。

「ゆきとしっかりしなさい」

その声に反応してやがてゆきとの目が開く。

「ん~、りとお姉ちゃん、あと5分だけ・・」

「寝ぼけてるんじゃない」

りとと呼ばれた少女はゆきとの頭を殴る。

「痛いよ~・・」

「あちらの方は、りとさん。私があなたを追ってアオイチに来たとき、
弟を探す彼女に会ったの。
その後、ハヤトさんに話を聞くとあなたが一人で黒月城に入ったって聞いたから、
私達も後を追ってこっそり忍び込んだってわけ。」

「おかげで助かりました・・・うっ!」

メイリーナはそういうと苦痛に顔を歪める。
少女の体には無数の裂傷と、肩口に一本の矢が刺さっており、血が流れ出ていた。

「ひどい怪我・・・。大丈夫、今楽にしてあげるから。
ちょっと痛いだろうけど我慢してね」

ティニアはメイリーナの肩に刺さっている矢を手に取り、勢いよく引き抜いた。
メイリーナは肩に走る痛みにさらに顔を歪めた。
矢を投げ捨てるとすかさずティニアはギターを手に取り、演奏を始める。

(綺麗な音色・・・)

するとメイリーナの傷がふさがり始めた。

(傷が・・)

「どう?大丈夫?」

ティニアの演奏によってメイリーナの傷はふさがり、いつのまにか痛みもひいていた。

「こんなことができるなんて・・・ありがとうございます!」

「どういたしまして・・・でもね」

ティニアは顔つきを厳しくする。

「どうして私達に黙ってアオイチにきて、しかも一人で黒月姫に会いにいったの?
無事だったからよかったものの、もう少し来るのが遅れていたら、命を落として
いたかもしれないわ。」

「すみません・・・」

「傷は治すことはできても、疲労と、流れ出た血液を戻すことはできない。
一旦龍京に戻りましょう。りとさん、申し訳ないのだけれど、ご一緒願えるかしら?」

「申し訳ありませんが、まずはゆきとを家まで送ってきます。
その後、改めてお礼にお伺いしますね。」

「わかりました。お気をつけて。」

「メイさんばいばい~」

りととゆきとを見送った後、二人は龍京へ向かった。


[龍京]
[宿屋]

龍京へ戻った二人をギルド『SFS』のマスター、ジョッシュが出迎えた。

「やあ、二人とも無事でなにより。ティニアさんもご苦労さまでした。
メイちゃんは黒月姫に会ったみたいだね。彼女はなんと言っていたかな?」

話をふられたメイリーナはためらいつつも、言葉をつむぐ。

「・・・黒月姫は言ってました。お前はデル族の生き残り。
災いを呼ぶ忌まわしき種族だ、と・・」

ティニアは驚いてメイリーナを見た後、ジョッシュのほうへ向き直った。
しかしジョッシュはさして驚いた様子を見せず、続ける。

「やっぱりそうか。そういうことならあの時の異常な力も納得できる。
実は僕は、もう一度<玄武の間>へいってきたんだ。
しかしそこには何もなかった。僕とシャオさんは確かに玄武と戦った。
しかしそこにはその痕跡すら残っていなかったんだよ。

そこで僕は仮説を立てた。
元々玄武という魔物は存在しなかったんじゃないか、ってね。
では、僕達が見たのは一体なんだったのか・・・

イリスが魔王と戦ったいうのは事実みたいだ。しかし魔王は倒されたはずなのに、
各地の魔物はむしろ増加さえしている。
そして姿を消したイリス。その後ジエンディアへやってくる旅人達・・・。
インヴォーグや玄武が現れたのもその後だ。
ここまで同時に異常な事態が各地に起こっているとなると、これはもう偶然とは思えない」

ジョッシュは自分の結論を述べる。

「これらの一連の流れにはイリス・・・つまりデル族が絡んでいると考えられる。」

「それは一体・・・」

「黒月姫の言葉が全て真実とは僕にも思えないが、恐らくイリスが魔王を倒した後、
『何か』がイリスの身に起こったんだ。
そしてその何かが原因でイリスは姿を消した。

しかしその何かまではわからない。結局のところ、イリスを探し出すしかなさそうだ。
しかし黒月城の後のイリスの足取りは途絶えている。そこでだけど・・・

エルパに行ってみよう。そこで情報を集めれば、イリス一行の足取りを追うことが
できるかもしれない。

僕はエリアスに向かい、他のギルドメンバーと合流する。
ティニアさんは引き続き、メイちゃんに同行してやってくれないか?」

「私がここにやってきた原因そのへんにあるかもしれないわね。
わかった、ジョッシュさんも気をつけて。」

「お話は聞かせてもらいました。・・・盗み聞きするつもりはなかったのですが」

扉が開き、りとが中にはいってくる。

「エルパに行かれるのでしたら、私も同行させていただけませんか?
私とゆきとはエルパに住んでいますので、エルパの地形についてはよく知っています。」

ジョッシュは腕を組み考え込む。

「ご好意に甘えさせていただくことにします。よろしくお願いします。
ただ、メイちゃんの力についてはくれぐれもご内密に。」

「わかっています。それに私も戦士のはしくれですから、足手まといにはなりませんよ」

そういって背中にかけた大きな剣を片手で軽く叩いた。

「あ、あとこれ、おみやげの饅頭です」

そういって包みを取り出した。

「・・・これはどうも」

(この人もどこかずれているような・・・)

「まあ、今日のところはここで休んで、明日の朝、エルパに向かいましょう。
それとメイちゃん」

ティニアはメイリーナに人差し指をつきつけてこういった。

「今度は夜中に抜け出したりしないように!」

「わかってますよ、あの時はすみませんでした。」

蒸し返されたメイリーナは罰の悪そうに頭をかく。
ジョッシュは二人の様子を見て、苦笑した。




第9話へはこちらから
http://harubsb.blog.shinobi.jp/Entry/96/

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ゲームの設定上、デル族が不思議な力を持っているのは間違いないようです。
プロローグでイリスが魔王にぶちかました(9999ダメ)奴がそうですね。

まあこの妄想話においては力を具現化するということでその力を表現しています。
勝手にデル族を増やすのもどうかとは思ったんですけどねww

また現在、シナリオクエストが新マップ未実装の関係上、完結しておりませんので、
ここからは管理人の想像と妄想がメインで進めてまいります。

「ふーん」くらいで流していただければ幸いです;;

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