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2007/6/17開始 2007/8/10改装&リネーム                                                                    ©2006 Actozsoft, All right reserved. ©2006 Gamepot Inc, All right reserved.
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 ラテール創作小説 Revolution
 
今回は9話目となります。
お読みいただく場合はつづきをどうぞ。
  ラテール
ジエンディアサイドストーリー
            ~美月夜~

「第9話、決戦!竜王ティアマット(中編)」


[火竜の巣]
 
「おおぉ!!」
 
トクは身の丈ほどもある三叉の槍を美月夜に向かって勢いよく振り下ろす。
 
(大丈夫、見える・・・!)
 
美月夜は横を向き半身になってこの一撃をかわした。
 
「甘いっ!」
 
しかしトクは穂先が地面に当たった反動を利用して砂煙を巻き上げながら美月夜に
向かって槍を振り上げる。
 
ガキン!!
 
美月夜は咄嗟に槍を目の前に突き出し、その一撃を止めた。
 
(なっ・・・)
 
しかし衝撃を止めきれず、後方に弾き飛ばされる。
美月夜はそのまま尻餅をついた。
 
「ふん、どうした。やはり以前の一撃はまぐれということか?」
 
美月夜はその隙に地面に手をつき、素早く立ち上がった。
 
「余裕かい?今のは決定的なチャンスだっただろ。なんで追撃をかけて
こなかったんだ?」
 
「フン、なめてもらっては困る。我輩は我輩の力で貴様をねじ伏せ、前回の屈辱
を払拭したいのだ。姑息な手で勝つつもりはないわ!」
 
(まずいな。このおっさん今回は全く油断がない。ただでさえパワーの差は
明白なのに・・・)
 
美月夜はやや焦りを感じていた。
 
今はこんなことをやっている場合じゃない、という気持ちがあり、前回勝利したのは
あくまで相手の油断をつく形であったが、今回のトクは油断など微塵もなく、
まっすぐにこちらを見据えているのだ。
 
(くそ、今はこんなところで足止めくらっている場合じゃないのに・・・)
 
美月夜は額から流れる汗を軽く右手でぬぐい、槍を下ろした。
 
「なんのつもりだ?」
 
「すまない、今はこんなことしてる場合じゃないんだ。
ここは見逃してもらえないか?」
 
「何を軟弱なことを・・・」
 
美月夜の言葉にトクは苛立ちを覚え、手元の槍を思い切り奮う。
 
ブオン!!
 
その槍は空を切り裂き、その勢いにより土煙が宙に舞う。
 
「とんだ期待外れだな。前回の戦いで我輩は久しく忘れていた戦士としての
気持ちを取り戻せたような気がしたのだが、どうやら気のせいだったようだな。」
 
「なんだって・・・?」
 
トクは槍を肩に担いだ状態で美月夜に背を向ける。
 
「今の貴様は殺す価値もないということだ。我輩に一撃を負わせたときの貴様は
間違いなく戦士に見えたのだがな。」
 
(戦士・・・。)
 
美月夜は前回トクと戦ったときの感覚を思い返した。
 
(そうだ、前回は針の極意で全神経を集中して、あいつに一撃を返したんだ。)
 
美月夜は手元の槍に目を落とす。
 
(けれど今はどうだ。対峙してる相手のことも見えず、他のことに気をとられている。
これが本気の戦いだったらとっくにやられているはずだ。)

美月夜は目に光を灯し、槍を構えなおす。
 
「悪かった。まさかあんたなんかに教わるとは思わなかったぜ。」
 
「フン。」
 
(心配事はひとまず後回しだ。今は武術家として目の前の相手に全力を尽くす!!)
 
美月夜は心を決めた。
 
「仕切り直しだ。あんたを倒して、ルディスや綾乃も助けて見せる!!」
 
トクは美月夜の目を見据え、薄く笑う。
 
「そうこなくてはな。しかし今回はそう簡単にはいかぬぞ!!」
 
二人は互いの集中力を高め、徐々に間合いをつめていく。
 
(考えるな。相手の動きを、呼吸を感じるんだ・・・。)
 
ダン!!
 
そして二人は同時に前に出る。
 
『うおおぉぉ!!』
 
-------------------------------------------------------------------------
 
(くそ、どういうことだ。弾丸があいつの元までとどかねえ。
まるであいつの前に見えない壁でもあるみたいだぜ。)
 
BSBは舌打ちしながら、懐から予備の弾丸を取り出し、素早く充填した。
 
「気をつけてください。ティアマットはいつでも得意の黒炎を発動することができます。
それは時には奴自身の身を守る防御壁の役割を担うのです。」
 
隣にいたケラーマンがBSBにそう告げた。
 
「なるほど、そういうことかよ。なら・・・」
 
BSBはデスマーチを呼び寄せ、耳打ちする。
 
「・・・わかったわ。」
 
BSBとデスマーチはじりじりとすり足で距離をとっていく。
 
「いくぜ!!」
 
BSBの掛け声と同時に二人はティアマットの両サイドに分かれる。
そして互いに銃弾をティアマットに向けて放った。
 
ボゥ!!
 
するとティアマットの周囲の黒いオーラが両サイドに展開され、炎の壁を作る。
その黒い炎によって二人の放った銃弾はかき消されるように消滅した。
 
「ちっ、左右同時攻撃でもだめか!」
 
「炎の精霊よ。我が手に集い、その力を示せ・・・」
 
ケラーマンは両手を前であわせ、二つの炎を合致させる。

「ファイアブラスター!!」
 
炎は巨大な玉を作り、ティアマットに向けて放たれる。
 
ゴオォ!!
 
圧倒的な火力がティアマットの全身を包む。
 
「すごい火力だわ。これならあいつも・・・」

ボゥ!!
 
その直後、吹きすさぶ風があたりを包む。
 
「くっ・・・!」
 
するとティアマットを覆っていた炎はかき消され、何事もなかったかのように
ティアマットはその場に立ち尽くしていた。
 
『ふむ・・・これで終わりか?』
 
「化け物め・・・」
 
BSBは舌打ちした。
自分達の戦法がまるで通用しない。しかも相手にはまだまだ余力が見える。
 
『では今度は私の力を見せてやろう・・・。神の力をな!!』
 
ティアマットの掛け声とともに周囲に黒い霧が立ち込める。
 
(これは・・・)
 
デスマーチはいち早く何かに気づいたように、行動を開始した。
 
『燃え尽きるがいい・・・』
 
ティアマットは自身の前に突き出した右手を強くにぎった。
すると展開された黒い霧が瞬時に炎に変わる。
 
「なんだと!?」
 
BSBは完全に虚をつかれる形となった。
しかし気づいたときには完全に周囲を黒炎で囲まれ逃げ場はない。
 
パキィン!!
 
次の瞬間、具現化された炎は何かと衝突してその場から消え去る。
周囲には蒸気が立ち込めており、薄く虹が出来る。
 
「甘いわ。同じ手がそう何度も通用すると思っているの?」
 
ティアマットの攻撃を防いだのはデスマーチだった。
自身のオーラを雪の結晶に変え周囲に展開したのだ。
 
その冷気が具現化された炎と衝突し、その結果、炎は相殺されて消えた。
 
「ふー、助かったぜデスマーチ。」
 
「ええ、この攻撃方法を私はよく知っているからね。」
 
デスマーチの脳裏に悪夢の光景が浮かぶ。
しかしデスマーチはそれを打ち払い、前を見据えた。
 
『そんな方法でかわすとは、なかなか悪知恵が働くようだな。』
 
「しかしこいつは、正攻法では無理だな。俺達の攻撃はあいつの炎でことごとく
遮られちまう。なんとか方法を考えねえと・・・」
 
『しかし私の力はこの程度ではない。さらなる絶望にその身を震わせるがいい。』
 
ティアマットは魔力を展開し、頭上に巨大な黒い球体を発生させた。
 
「なんだあれは・・・」
 
『せいぜい逃げ惑うがいい!!』
 
ティアマットの掛け声と同時に球体から無数の火球がBSB達に襲いかかる。
 
「ちっ!」
 
BSB、デスマーチ、ケラーマンは素早くその場を駆け回り、なんとか襲いくる
火球を捌く。
 
「このままではジリ貧です!なんとか状況を打開しなければ!!」
 
「んなこたぁ、わかってるよ!!」
 
走り回りながらBSBはケラーマンに罵声を返した。
 
『無駄なあがきを・・・。ならばこれはどうかな?』
 
ただひたすらに火球を打ち出していたティアマットは今度は頭上に向かって
無数の火球を打ち出した。
 
「いけない!二人とも僕の近くに!!」
 
ケラーマンの咄嗟の叫びに反応して、BSBとデスマーチはケラーマンの元へ走った。
 
『ダークレイン・・・』
 
次の瞬間、3人の頭上に無数の黒い火球の雨が降り注ぐ。
 
「ファイアウォール!!」
 
咄嗟にケラーマンは魔力を展開し、頭上にむかって炎の壁を作りだした。
 
ドガガガガ!!
 
「くっ・・・なんて力だ・・・!!」
 
しかし飛来する黒炎の雨を受け続けたケラーマンは耐え切れずにその場に膝をつく。
 
『終わりだ・・・』
 
さらにティアマットはゆっくりと左手をこちらに向けて差し出した。
そして掌に黒い魔力が収束されていく。
 
「いけない!今攻撃されたら・・・」
 
ティアマットの動きを察知したデスマーチが悲痛な声を上げる。
そしてそれはBSBも同様であった。
 
(俺はここで死ぬのか?こんなところで、ティーエの無念も晴らせずに・・・)
 
BSBの元に様々な感情があふれ出し、それは奔流となり、全身を駆け巡る。
 
(このままじゃ・・・終われねえ!!)
 
パァン!!
 
その時、死を直感したBSBの脳裏で何かが弾ける。
次の瞬間、一陣の風がティアマットに向かって走った。

ザンッ!!
 
『なん・・・だと?』
 
ティアマットは初めて驚いたような表情を見せる。
炎を放とうとしていた左手の肘から先がなくなっている。
 
「BSB・・・?」
 
一瞬にしてティアマットとの間合いを詰めたBSBは持っていた短刀でティアマットの
左手を凪いだのだ。
 
それは時間にして1秒にも満たないわずかな時間であったろう。
 
「お前を・・・殺す。」
 
BSBはすぐさまトドメの一撃をティアマットの首筋に向けて走らせる。
しかしすんでのところで、ティアマットの姿は消え、遠く離れた後方に再度現れる。
 
『面白いな。貴様は。そういえばトクの奴が嘆いていたぞ。せっかくが作り出した
最高傑作が消えてしまった、とな。』
 
「そうか、彼は・・・」
 
『心を持たぬ、ただ人を殺すためだけに作られた殺人マシーンの最高傑作。
それがお前というわけだ。』
 
「せいぜい囀れ、今貴様の息の根を止めてやる・・・」
 
静かな殺意をその身に纏い、BSBはじり、っと一歩前に出る。
そして次の瞬間、BSBの姿がその場から消える。
 
『甘いな。』
 
今度はティアマットも反応し、前方に魔力を展開する。
 
ヒュン!
 
しかしそれより一瞬早く、ティアマットに向かって一本の短刀が飛来する。
 
『何・・・』
 
飛来する短刀はそのままティアマットの右肩に突き刺さった。
そして間髪いれずにBSBは懐からもう一本短刀を抜き、ティアマットの首筋に走らせる。
 
ガキン!!
 
今度はBSBがわずかに狼狽した表情を見せる。
先ほど切り取ったはずの左腕が再生し、その手の先に黒い刀のようなものを
持っている。
 
それがBSBの必殺の一撃を受け止めたのだ。
 
「チィ・・・」
 
『このティアマット。貴様ごときに遅れはとらぬ!』
 
そして次の瞬間、ティアマットとBSBの姿が同時に消える。
 
ガキン!キン!ザシュッ!!
 
辺りには金属音と刃が切り裂く音だけが響き渡り、風が吹きすさぶ。
 
「なんて速さだ。二人とも・・・」
 
ケラーマンはかろうじてその目で高速に切り合う二人の姿を確認した。
とても常人の目で負える速度ではない。
 
「しかしこれは困ったな。この状態でとてもじゃないけど、ティアマットだけ
攻撃するのは無理だ。それに・・・」
 
見ると辺りには鮮血も撒き散らされていく。
 
「この戦い、彼の方が不利だ。脅威的な力を発揮しているとはいえ生身の人間、
しかしティアマットはアガシュラだ。致命打を浴びせない限り、何度でも復活する。」
 
ケラーマンの指摘したとおり、動きこそまだ衰えないものの、BSBは徐々に自身の
鮮血で染まっていく。
 
「ケラーマンさん。力を貸して。試したいことがあるの。」
 
状況を見てとったデスマーチがケラーマンの元にやってきてそっと耳打ちした。
 
「な・・・しかしそれでは・・・」
 
「このままBSBがやられたら、次は私達の番。それならいちかばちか一縷の望みに
かけましょう。」
 
「・・・わかった。やってみよう。」
 
ケラーマンは立ち上がり、呪文を唱え始めた。
 
---------------------------------------------------------------------------
 
美月夜は接近しつつ、極限まで集中力を高めていく。
すると周囲の景色はセピア色に変わり、目の前のトクの動きがスローになっていく。
 
(切り下ろしか。ならば力の乗る前に弾いて捌く!)
 
トクが槍を振り上げ、振り下ろそうとしたその瞬間、美月夜はすばやくトクの
槍をなぎ払う。
 
「ぬぅ!」
 
トクは一瞬よろめいたが、そのまま体を横向きに回転させ、水平に美月夜の体を
なぎ払う。
 
「フッ!」
 
しかし美月夜は体を沈め、トクの一撃をかいくぐった。
 
「おのれぇぇ!!」
 
トクは歯軋りした。全霊の一撃をかわされたため、致命的な隙が生まれてしまう。
 
「はあぁぁ!!」
 
美月夜はその一瞬を逃さず、沈み込んだ勢いを利用し、斜め下から槍を振り上げた。

ザン!
 
その一撃はトクの胸を斜めに切り裂き、鮮血が迸る。しかし美月夜の攻撃は
まだ終わらない。
 
今度は振り上げた槍を斜め上からトクに向かって鋭く振り下ろす。
 
「く・・・やらせん!!」
 
トクは懸命に槍を突き出し、その一撃を防ぐ。
 
ガキン!!
 
しかし体勢が不十分だったことと、先ほど受けた一撃のせいで思うように力が
入らず、槍を弾き飛ばされてしまう。
 
美月夜はその場で一回転し、先ほどの一撃よりさらにスピードを載せた一撃を
斜め上から振り下ろす。
 
「おおぉ!!」
 
ドシュウ!!
 
その一撃はトクの胸を深々と切り裂き、赤い十字を描いた。
 
「が・・・は!!」
 
トクはたまらずその場に崩れ落ちる。
 
「七瀬流奥義『百花乱舞』・・・」
 
「何故だ、何故我輩がこんな小僧に敗れるのだ!!」
 
「あんたは強いよ。俺が勝てたのは今あんたがいった通りさ。」
 
「ど、どういうことだ・・・?」
 
「あんたが俺のことを『小僧』としか見てないからさ。
あくまで冷静に長期戦覚悟でこられたらとても勝てなかったよ。」
 
「我輩の心の甘さが敗因、ということか。・・・トドメを刺すが良い。」
 
「冗談いわないでくれ。俺に人殺しなんてできないよ。」
 
美月夜は槍を小さくたたみ、懐にしまった。
 
「フン、だから貴様は小僧だというのだ。倒した相手にトドメを指す度胸もない
とはな。」
 
「俺は別にあんたを倒すことが目的じゃないからね。悪いけど置いていくよ。
人を探しているんだ。」
 
「・・・フン。」
 
「ああ、そうだ。」
 
一度は立ち去ろうとした美月夜だったが、何か思い出したように振り返る。
 
「もしまたやるのなら、今度は穂先のついてない武器でやろうぜ。
それだったらいくらでも相手するよ。」
 
「どこまでも癇に障る小僧だ・・・。」
 
「それじゃ俺はいくよ。」
 
「・・・待て、先ほど、人を探していると言ったな。」
 
「あんた何か知っているのか?」
 
「ふん、そうではないが、一つ忠告をくれてやろうと思ってな。」
 
「忠告だって?」
 
「貴様は甘い。だが貴様の周りにいる人間が全てそうではないということを
知っておくことだ。」
 
「それはどういう意味・・・」
 
ドシュ!!
 
トクの言葉の意味を問いただそうとしたその瞬間、何かがトクの首元を貫いた。
 
「ごはっ!!」
 
「ちょっと言葉が過ぎるんじゃないかなぁ。おしゃべりは嫌われるよ?」
 
「き、貴様・・・」
 
トクが憎悪を込めた目で背後を振り返る。
そこには一人の人物が立っていた。
 
「それと負け犬はさっさと退場してくれないかな。後がつかえているんだ。」
 
「お前・・・なんで!?」
 
目の前で起きた状況が把握できない美月夜だったが、目の前の相手から
放たれる確かな殺気を確かにその身に感じていた。


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