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2007/6/17開始 2007/8/10改装&リネーム                                                                    ©2006 Actozsoft, All right reserved. ©2006 Gamepot Inc, All right reserved.
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ラテール創作小説 第2部 です。


疲労感漂わせながらもなんとか続きを書いております。

今回の内容はハルVSアルファド、その決着、です。

ネタバレなしでお送りしますので、読んでいただける方は続きをどうぞ。

ラテール
ジエンディア サイドストーリー
         ~メイリーナ~

『第4話、剣と盾と ~後編~』


[深淵の遺跡]

遺跡の奥に一瞬訪れた静寂。

その静寂を破るかのようにアルファドは倒れたハルに向き直る。
そして右足を前に出すと、その足に何かがまとわりつく。

「これは・・・」

よく見るとアルファドの体の周りを雪の結晶が取り囲んでいる。
ハルは素早く体を起こし、立ち上がる。

アルファドに切られた切り口からは出血は見られず、服の下から青い鎧が覗いていた。

「・・・アイスシールド。お前の力のことは百も承知だからな。」

「こざかしいマネを・・・」

「確かにお前の『神威』の力は驚異的だ。特に1対1の近接戦闘において
無類の強さを発揮する。
対抗策としてはお前がそれでもかつ追いつけないほどの速度で動くことだが・・・

残念ながら、俺にはそれは無理だ。そこで逆にお前のスピードを
奪わせてもらった。」

アルファドは軽く舌打ちをする。

「アイスシールドは本来マジシャンの補助魔法。何故お前が・・・」

「俺が何の準備もせずにここにきたと思うのか?」

その言葉にアルファドは再度ハルに目を向ける。

するとハルの体の周りにも同様に氷の結晶が舞っており、アルファドの体に
まとわりつく結晶とは異なり、ハルを包み込むようにガードしていた。

「魔王ビントーとの戦いの戦利品さ、この鎧にはビントーの魔力が込められている。
ただ、その魔力を発動させるためには『敵の攻撃を受けなければいけない』のが
ネックだがな。」

ハルはそういいつつ、軽く肩をすくめた。

「こんなもの・・・」

アルファドは再度接近しようと試みるが、その動作は目に見えて鈍っており、
ハルに簡単に距離をとられてしまう。

「その状態じゃ、例え神威を発動しても、俺の動きにはついてこれないぜ。」

「チィ・・・!」

アルファドは接近するのをあきらめ、その場で足を止めた。

「小賢しい、これで勝ったつもりか!ならば更なる力を見せてやろう!!」

アルファドは再度「神威」を発動させる。
そして自身の中に取り込んだ「ある力」を発動させる。

突如アルファドの体の周りを空気の渦が覆い、うなり声をあげる。

「これはテングの力・・・?まさかお前・・・!」

「そうだ、俺はテングを殺し、その力を奪った。この「神威」の力でな!
小賢しい雪の結晶もろとも吹き飛ばしてやろう!」

その言葉を境に周りの渦はさらに勢いを強め、やがて竜巻となってアルファドの
周囲を覆う。
ハルは素早くバックステップして距離を取り、居合い抜きの構えを取る。

竜巻は周囲をなぎ払いつつも徐々に収縮し、やがてアルファドの突き出した両手の
前に集う。

「砕け散れ!!」

アルファドの掛け声と同時に手元のから荒れ狂う風の渦が周囲に向かって放たれる。

それに対してハルは、軸足から、順に全身を連動させ、その勢いで
鞘から剣を抜き放つ。

「はっ!!」

バシュウッ!!

ハルの放った剣閃はアルファドの放った空気の渦を真っ二つに裂きつつ、アルファド
のすぐ隣の空間を切り裂く。

一方、二つに割れた風の渦はハルの左右を通り抜け、背後の壁を爆砕した。

「貴様、わざと外したな・・・!」

アルファドは歯軋りしながら、ハルを睨む。
一方ハルは小さくため息をついてから、アルファドに剣先を向けた。

「らしくないぜ、アルファド。仮初めの力など、俺には通じない。
本気で俺を倒したいなら、お前自身の力で挑んでこい!」

アルファドは歯を食いしばったまま、ハルを睨み続ける。
そのまま二人の間に短い静寂が訪れた。

(とは言ったものの、うかつにこちらから攻めるのは危険だ。
接近してから神威を再度発動されたら、さすがに対処しきれない。
遠当てのみでは決定打とはならないし、どうしたものか・・・)

ハルは一瞬アルファドの斜め後方に目をやった後、何かを思い立ったように、
改めてアルファドに向き直る。

(よし、いちかばちか・・・)

ハルは武器を構えなおし、勢いよく地面を蹴った。
そのまま一直線にアルファドに向かって駆ける。

「バカめ!今度はその首を叩き落としてくれる!!」

アルファドは再度『神威』の力を発動させた。

「加速しながらの突き、か・・・」

ハルはそのまま右手の剣を突き出す。
アルファドは首をわずかにそらしその攻撃をかわす。

次の瞬間、ハルはその場で急停止し、回転しながら、今度は剣先をアルファドに
向かって鋭く跳ね上げる。

しかしその動きすら読んでいたアルファドはハルの回転する動きに合わせて、素早く
ハルの背後に回りこむ。

「死ね!!」

そのまま勢いよくハルの首筋に向かって、右手の刀を振り下ろそうした・・・その瞬間。

アルファドの後ろから黒い影が弾丸のようにアルファドに向かって迫る。

「何・・・!?」

自分に突如飛来する何かに気づいたアルファドは慌てて後ろを振り向いた。
後方から赤い刀身を携え、黒衣と翼を身に纏った少女が猛烈なスピードで迫る。

「チィッ!」

アルファドが迎え撃とうした瞬間、今度は背後から声がかかる。

「眼前の敵に背を向けるとは・・・よほど慌てたみたいだな。」

ドカッ!

ハルはアルファドの後頭部に剣の柄を打ちつけた。

「がはっ・・・」

アルファドはその衝撃に体を折り、前のめりに倒れこんだ。
倒れたアルファドにハルは言葉をかける。

「お前を剣と例えるなら俺は盾だ。二人が真っ向から力をぶつけても、
その決着はつかないだろう。
だから、俺は自分の盾の他に別の剣を用意したまで・・・。

お前の能力の最大の欠点、それは自身の集中力を限界まで収束させるため、
他の物の動きに気が回らなくなること、だ。

普段のお前ならうかつにそう何度も力を発動させず、冷静に対処しただろうが、
力に溺れた結果がそれだ。

悪いが俺も、まだここで倒れるわけにはいかないんでね。」

アルファドはそのままその場に前のめりに倒れこみ、動かなくなった。

「まっ、今回は俺の『反則勝ち』ってとこかな」

ハルはそう言いつつ苦笑した。








第5話へはこちらから
http://harubsb.blog.shinobi.jp/Entry/107/

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ま、こんな形での決着となりました。
苦情は一切受け付けません(ぁ

二人のバトルが無事終了したので、次回からは真の敵の正体を徐々に
暴いていこうと思っています。

ラストが近づいてきました。もうちょっと頑張ります(汗

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