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ラテール創作小説 第2部 です。
妄想小説第2部スタートです(ぁ
第2部以降は完全オリジナルの内容で進めていきます。
ゲーム内容と混同しないようにお願いします(汗
読んでいただける方は続きをどうぞ。
ラテール
ジエンディア サイドストーリー
~メイリーナ~
『2章 第1話、新たなる旅立ち』
[エリアス格闘場]
キィン!!
甲高い音と共に、一本の剣が宙を舞う。
その剣はクルクルと回転しながら、落下し、地面に突き刺さった。
「くっ・・・!」
白髪の少女、メイリーナは右手を抑えながらその場にうずくまる。
その姿は本来の少女に戻っていた。
その少女の目の前で、蒼髪の青年は剣を抜き放った姿勢のまま立ち尽くしている。
「俺の口車に乗って、正面から挑んできたのが、君の敗因だな。
まあ、もっとも・・・」
青年の頬より赤い雫が一滴、地面に流れ落ちる。
「すさまじいスピードだった。まともにぶつからなければどうなっていたか
わからないが・・・」
青年は手元の剣を鞘に収めた後、微笑を浮かべた。
「すまない。君の力、試させてもらった。」
「どういうことですか・・?」
ハルは地面に刺さった赤龍剣を抜き、その柄を少女に向ける。
その後辺りを見回した。
「少し場所を変えようか。」
[裏街道]
「俺が王宮のお尋ね者になっているのはご存知の通りだ。
しかしさっき言った通り、俺は何もしちゃいない。
俺は王宮の官僚が殺害された現場に居合わせたところを発見され、
官僚殺しの容疑者にされた。おそらく誰かにはめられたんだろう。」
そこまで言って、ハルは苦笑を浮かべる。
「まあ、信じてくれとは言えないがね。」
「事情はわかりましたが、何故あんなことを?
そして何故今エリアスにきたんですか?」
「エリアスが俺にとって危険であることは承知している。
ここに来た用件は二つ、だ」
ハルは人差し指を立てる
「色々調べ回ったところ、俺を嵌めた犯人のめぼしがついた。
それを確認しにきたのが一つ目だ」
ハルは続いて中指を立てる。
「もう一つは君さ。」
「どういうことですか?」
「これから先、恐らく君の力が・・・正確にはデル族の力が必要になる。
魔王を倒すために・・・」
「何故私のことを!?それに魔王はイリスに・・・」
メイリーナは驚いてハルに問い正した。
「一つ目の質問の答えは簡単だ。ジョッシュさんは俺の知り合いだからな。
彼から聞いただけだ。」
「もう一つは・・・君もインヴォーグに遭遇したんだろう?」
「それが一体何の関係が・・・?」
「インヴォーグ、玄武、スフィンクスともう一体の魔物、これらは四聖獣と
呼ばれている。」
「本来は悪しき存在ではない。世界の危機にその姿を現し、その力を行使し、
世界を治める。
しかし、その四聖獣をただの荒れ狂う魔物にした奴がいる。それが・・・」
「それが魔王だと・・・?」
ハルは首を縦に振る。
「魔王に操られ、ただの荒れ狂う魔物と化した四聖獣は、魔王の力が
途絶えない限り、その存在も消えることはない。
四聖獣が.世界にまだ存在しているのがその証拠さ。」
「そんな・・・一体魔王はどこに・・・?」
「魔王の所在は俺にもわからないな。しかし姿を消したイリスと魔王は無関係
ではないはずだ。」
「そしてイリスの行き先の見当はついている。おそらく<アースガルド>だ」
「アースガルド・・・?」
「遥か昔、空の向こうからやってきて、アトランティスに超科学文明を授けたと
言われている種族<アース神族>。
彼らの世界が<アースガルド>と呼ばれている。
イリスはアースガルドへと向かう道<虹の橋>を探していたんだ。」
「それじゃイリスは虹の橋を見つけてアースガルドに・・・?」
「俺はそう考えている。」
「じゃあその虹の橋は・・・?」
ハルは俯いてため息をもらした。
「その所在もまだ判明していない・・・
しかし、さみゅがいればもう少し詳しくわかるかもしれない。
それと遺跡を調べにいったアルファド、そしてあいか・・・」
ハルは立ち上がり、少女に向き直る。
「俺はアトランティスに行って、三人と合流し、<虹の橋>を探そうと思っている。
その旅に君も同行してほしいんだ。
しかしそれは、今までとは比べ物にならないほど危険な旅になる。
それに耐えうる力があるか知る必要があったんだ。
こうでもしないと君は全力では戦えなかっただろうからな、すまなかった」
ハルはメイリーナに向かって頭を下げた。
「ハルさんと会わなかったにせよ、私はイリスの所在を追い続けるつもりでした。
それに私の力が必要というのであればなおさら断る理由はありません。」
「しかしアトランティスにはどうやっていくんですか?」
「それについては問題ない。ひとまず今日は宿に戻りゆっくり休んでくれ。
そして明日、エルパの岬に来てほしい。そこにその答えがある。」
「真犯人についてはどうするんですか?」
「・・・いずれカタはつけるが、魔王が健在ならまずはそちらが優先だ。
世界が滅んでしまっては意味がない。」
そこまで言って、ハルはメイリーナに背を向けた。
「それじゃ、俺はこのへんで失礼するよ。」
メイリーナにそういい残すと、青年は闇の中へ消えていった。
(魔王・・・アガシュラの最後の言葉は聞き間違いじゃなかったのね。)
メイリーナは空を見上げた後、右手を強く握り締めた。
そうしてその夜は静かにふけていく・・・。
↓第2話へはこちらから
http://harubsb.blog.shinobi.jp/Entry/104/
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ふぃー、1話目としてはこんなとこでしょうか。
最近リアルがものすごく忙しくなり、なおさら更新が困難になってしまいましたが、
合間見つけてなんとか書いて、アップしてみました。
ペースとしては1週間に1つくらいかければいいかなぁ、と思っています(汗
まあ、残りの内容的にも、そんなに長くは続かないでしょう。
相変わらず稚拙な文章ですが、再度お付き合いお願い致しますね。