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2007/6/17開始 2007/8/10改装&リネーム                                                                    ©2006 Actozsoft, All right reserved. ©2006 Gamepot Inc, All right reserved.
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 今回は他キャラをメイン視点にしての外伝です。
さすがに適当に決めていきなり出すのもあれなので、本人さまに確認はとりましたよっと(ぁ

ちょっと短いですが、ご勘弁を(´-ω-`)
お読みいただく場合はつづきをどうぞ~
 



その場には二人の男が相対していた。
 
一人は両の手に二刀の刀を携え、緊張感と共に身構える。
対してもう一人の男はまるで相対する男に関心などないかのように
焦点の定まらぬ目で、どこか遠くを見ているようだ。
 
そしてその二人の様子を離れた場所で見守る一人の少女・・・。
 
(心配するな、俺は絶対負けない。)
 
少し前、彼がそう言いいながら微笑みを見せてくれたのを思い出す。
 
(きっと大丈夫、あなたが負けるはずないものね・・・。)
 
二刀を携えたその男はジエンディアの世界にその名を轟かせるほどの実力を
持った剣士だった。
 
正義感の強い彼は今まで数多くの罪人を捕らえてきた。
 
しかしそれゆえに彼をうとましく思うものも多いのも事実だ。
恐らくあの男は彼を狙う刺客の一人なのだろう。
 
「・・・ふっ!」
 
二刀の剣を携え地面を勢いよく蹴った剣士は相手に向かって急接近する。
その動きは少女の目では捕らえきれないほどに速い。
 
彼の名前は「レイド」。
黒い服に身を包んだ姿とそのスピードをもって相手を切り伏せるその姿から、
『ブラックライトニング(黒い雷光)』の異名を持つ。
 
その両手から激しく繰り出される剣閃は容赦なく相手を切り刻んだ。
 
(やった!)
 
その様子を見てとった少女は歓喜の表情を浮かべる。
しかしレイドに安堵の様子はなく、軽く舌打ちした後に背後を振り返った。
 
「・・・おかしな術を使う奴だ。」
 
レイドの視線の先には先ほどと同様に呆然と立ち尽くす青年の姿がある。
そして気づくとレイドが切り裂いた空間からまるで初めから何もなかったかのように
男の姿は掻き消えていた。
 
「『ブラックライトニング』か、なるほど、よく言ったものだ。」
 
体を切り裂かれたはずの男はわずかに口を開くとそうつぶやいた。
 
「お褒めに預かり光栄といいたいが・・・。」
 
そして男達は再度互いににらみ合う。
 
(奇妙な相手だ。しかし手品のタネを暴くためには再度飛び込んでみるしかない、か。)
 
レイドは再び踏み込もうと軽く身を沈めた。
 
「・・・くだらない。」
 
「何?」
 
「遊びは終わりだ。今度は私の力を見せてあげよう・・・」
 
男はそう告げると相貌を怪しく輝かせる。その直後、周囲が異様な雰囲気に包まれた。
 
「できるものなら・・・やってみろ!!」
 
レイドは猛烈なスピードで男の懐に飛びこもうとした。
その姿を見てとった男は右手を無造作に振り上げる。
 
すると周囲に黒い霧のようなものが立ち込める。
そしてその霧は二人の様子を見ていた少女の視界を断ち切った。
 
(何!?一体何が起こっているの?)
 
男は唇の端を軽く吊り上げた後、天に掲げた右手を強く握りしめた。
すると辺りに立ち込めていた黒い霧は突然黒い炎へと姿を変え、レイドに襲いかかる。
 
「何!?・・・ぐああああ!!!!!」
 
直後、辺りを切り裂くような絶叫が響き渡った。
 
「・・・終わりだ。黒き炎にお前の全身は焼かれ、まもなく消滅する。」
 
「う・・ああ・・・」
 
レイドはその場に膝をつき、体を黒い炎に焼かれながらその場に崩れ落ちる。
少女は目を覆いたくなる現実を目の当たりにして、全身をガクガクと奮わせた。
 
「い・・・いやああぁぁぁ!!!」
 
その場には少女の絶叫が響き渡った。
 
---------------------------------------------------------------------------
 
[エリアス]
[宿屋内]
 
ガバッ!!
 
デスマーチは勢いよくベッドから体を起こした。
そしてその額には玉のような汗がにじみ出ている。
 
「どうしたの?悪い夢でも見たの?」
 
隣に寝ていた少女が心配そうにこちらを覗く。
 
「大丈夫よフェイト、なんでもないの・・・」
 
デスマーチは袖で額の汗をぬぐった。
 
(またあのときの夢・・・)
 
5年前、デスマーチには将来を共にすると誓った男性がいた。
『ブラックライトニング』の異名をとる有能な剣士だった彼は、とある刺客との
戦いでその命を落とした。
 
幼くして両親を失っていた彼だったが、一人だけ身内が・・・妹がいた。
その名を「フェイト」という。
 
(私はあの事件の後、彼のたった一人の身内のフェイトを引き取った。
フェイトと自分の身を守るため、それが掃除屋を始めた理由の一つ・・・)
 
そして胸元のペンダントを取り出し、蓋を開ける。
 
(今でもあの日の出来事は悪夢となって私を苦しめるわ。)
 
開いたペンダントの中には自分とフェイト、そしてレイドが仲良く写っている
写真が収まっていた。
 
(レイド・・・)
 
しばし写真を眺めた後、デスマーチはペンダントの蓋を閉じ、右手で強く握り締めた。
 
--------------------------------------------------------------------------
 
[エリアス]
[広場]
 
「なんだよ、遅かったじゃねえか。」
 
「ごめんなさい、ちょっと目覚めが悪くて。BSB・・・いや、シオンと呼んだほうが
よかったかしら?」
 
「その名前で呼ばれると昔の自分を思い出してあまり良い気分じゃない。BSBでいい。」
 
「そう・・・わかったわ。」
 
「そういえばお前の名前もコードネームだったよな。そもそもどうしてお前は
掃除屋の仕事を始めたんだ?」
 
「ある男を捜しているの。そのために掃除屋という仕事はうってつけだったのよ。」
 
「へっ、お前が男探しとはな。ここにこんなに良い男がいるってのによ。」
 
BSBは軽く両手を上げ、軽くおどけてみせた。
しかしデスマーチの真意をBSBはまだ知らない。
 
(そう、この仕事を始めた本当の理由・・・それはあの男を探し出してこの手で撃つこと!
あの日から私は相手を死へと追いやる復讐者『デスマーチ』になったのよ!!)


 



<あとがきがわりに>

一応こんな感じで外伝を書かせていただきました。
知り合いのキャラを使わせていただくと中々気を使うというかドキドキもんなところがあったりします。

まあ個人的都合を言わせていただくと現在構想中のとある展開に向けての伏線その1といったとこです。
今後どうなるかはこうご期待!・・・ってことにしといてください。

ぇ?別に期待してないって(´・ω・`)?

まあキリのいいとこまでは書きたいと思ってるので、お付き合いいただければ幸いですw

では本日はこの辺で失礼~
 
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