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2007/6/17開始 2007/8/10改装&リネーム                                                                    ©2006 Actozsoft, All right reserved. ©2006 Gamepot Inc, All right reserved.
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はい、ものすごく久しぶりに書いてみました。
以前の美月夜君のお話が途中なのにも関わらず、今回書いたのは全く別話です。

というのもある程度話はまとまっているものの、書くとなるとうまくまとまらず停滞しているためです。

とりあえず美月君のお話は小休止して、他のこと書こう!うん!!
ってことで書いてみました(´・ω・`)

ある意味衝撃的なゲーム内容のネタばれがありますので、読まれる
場合は注意してくださいね(笑

ラテール
ジエンディアサイドストーリー 番外編
              ~レイフィム~

「その1.アサシンマジック」


[黒月城]

「もう、なんでこうなるのよー!!」

少女は叫びながら全力疾走で廊下を駆け抜ける。
頭の左右のおさげ髪がそれに合わせて揺れた。

「い、今はそんなこと言ってる場合じゃないだろ。とにかく逃げなきゃ・・・」

その傍ら、左隣を息を弾ませながら黒髪の少年が走る。

「ヴァル!元はといえばあなたが言った通りに進んできたらこうなったのよ!
責任とりなさい!!」

叫ぶ少女のもう一方、右側を涼しい顔で走り抜けるもう一人の少女
ヴァルアースは心外だという表情を見せた。

「あら?私は思ったとおり言っただけよ。そもそもここに来たいなんて言い出したのは・・・」

「あー、もう、うるさい!とにかく逃げるのよ!!」

3人は一緒になって全速力で廊下を走った。

『ウオオォォォ・・・!!』

その後ろを赤い鎧に身を包んだ亡霊武者がうなり声をあげながら追いかけてくる。

さて、話は一刻ほど前に遡る。

----------------------------------------------------------------------

[アオイチ]
[酒場]

「突然だけど、黒月城にいくわよ!」

少女はまた唐突に唐突なことを言い出した。
その様子を見たクロカゲはため息をつきながら聞き返す。

「本当に突然だね。今度は一体何が目的なんだい?」

「黒月城の城主って随分前になくなったそうなんだけど、その一件にアガシュラが
関わっているって話は知ってるわね?」

「ええ、その事件がキッカケで城主様はお亡くなりになって、今は娘の
黒月姫が治められているとか・・・」

栗色の長髪を片手でかきあげ、ヴァルアースは少女の問いに答えた。

「そう!でもあんなに大きなお城を姫様一人で城を治めてるなんておかしいと思わない?」

「そういえばそうかな?」

「私が入手した情報によると、黒月姫の影には隠密部隊がいて、影ながらサポートしてる
ってことなのよ。」

「・・・それがどうしたっていうんだい?」

「その隠密部隊を指揮してるのが影忍者王って言って、ものすごいかっこい・・・じゃない、
ものすごいお宝を隠し持っているってうわさなのよ!」

少女は目を輝かせながら力説した。

「・・・つまり、こっそり城に潜入してそのお宝をゲットしよう、そういうこと?」

「イエス!さすがヴァルは理解が早いわね!!」

「あなたの行動パターンがわかりやすいだけよ・・・。
それに影忍者王ってものすごくかっこいいって話だものね。」

「そうなのよ!!それに地位もあるってことはうまくいけば玉の輿じゃない!?って、あ・・・」

少女は言ってからしまったという表情を見せる。

「あなたのイケメン好きはもはや病気ね・・・。」

「やれやれ・・・でも」

クロカゲは苦笑を浮かべた後、まじめな顔をする。

「元々アガシュラが黒月城を攻め入ったのも、城にある『何か』を求めてという話だし、
潜入してみる価値はあるかもしれないね。」

「でしょでしょ!?ここは行くっきゃないわよぅ。」

「しょうがないわね。付き合ってあげますか・・・」

「さっすがヴァルにクロカゲ!友達がいがあるわ!!」

「それで、すぐに出発するのかい?」

「決行は今夜よ!それまでに各自準備を整えておいてね。」

「了解。」

そして3人は同時に席を立った。

「お宝だろうとかっこいい男だろうと!このレイフィム様にゲットできないものはないのよ!!」

拳を握り締め、意気揚々と宣言したその少女は、名を『レイフィム』と言った。

-----------------------------------------------------------------------

[黒月城 入り口]

「とりあえず潜入には成功したようだけど・・・これからどうするんだい?」

クロカゲは小声で少女に問いかける。

「えーっと、入手した地図によると場所は天守閣っぽいんだけど、そこまでの
行き道がよくわからないのよね・・・。」

マップを片手に首を捻る少女の手元をヴァルアースが覗き込んだ。

「なになに?これによると・・・きっとこっちよ。」

ヴァルアースは顔を上げて、行き先を指で指し示した。

「さっすが、ヴァル!それじゃ行ってみましょ!!」

そしてヴァルアース指示の元、進んでいった3人。


・・・結果、見事に迷ってしまった、というわけだ。

------------------------------------------------------------------------

「ぜーぜー・・・」

曲がり角を曲がったところで身を隠し、三人は大きく息をついた。

「まったく、私としたことが、ヴァルが方向音痴なのをすっかり忘れてたわ・・・」

「すっかり宝探しどころじゃなくなってしまったね。どうするんだい?」

「私に聞かれても困るわ。とにかくあれをなんとかしないとね。」

ヴァルアースはそういいながら後方を指で指し示す。
近くの廊下を亡霊武者は徘徊している。どうやら自分達を探しているようだ。

「どうにか、て言われても・・・。そうだ!クロカゲをオトリにして全速力で逃げるってのはどう!?」

「・・・怒るよ?」

クロカゲは決して笑っていない表情でレイフィムを見返した。

「じょ、冗談よ、ジョーダン。」

「ねえ、あっちに扉があるわ。あそこに逃げ込みましょう。」

「待って、その先が安全だとは限らない・・・」

「ここであんな亡霊相手にするよりましね、いくわよ!」

クロカゲの静止を遮り、レイフィムは一目散に扉に体当たりした。

バアン!!

結果、扉は勢いよく開いた。

------------------------------------------------------------------------

[黒月城 監獄]

扉の先は薄暗くなっており、水の雫が落ちる音が断続的に聞こえてくる。

「足元に気をつけて、今明かりを灯すから・・・」

クロカゲは懐から小型のランプを取り出し、火を灯す。

「ここは・・・監獄みたいね。」

「・・・ここに何用かな?」

「誰!?」

突然かけられた呼び声にレイフィムは油断なく目を向ける。

「それは拙者のセリフでござるよ。こんな夜更けにこの黒月城に何用かな?」

部屋の隅で闇に溶け込むように座っていた細身の青年はそう言いながら腰を上げた。

髪は短く切り込んでおり、口元は黒いマスクで覆い隠しているため、その表情を
伺い知ることはできない。

「う・・・それは・・・」

レイフィムは返答に困り、口をつぐむ。

「実は私たち三人、道に迷っちゃって、進んでいくうちに亡霊に見つかって、
追いかけられて、命からがら逃げ込んだ先がここだったの。」

ヴァルアースは忍び込んだことは言わなかったものの、ありのままを説明した。

「ちょ・・・ヴァル!」

「あら、全部本当のことじゃない。」

「なんだ、そうでござったか。」

「・・・ぇ?」

それを聞いた青年は緊張を解き、笑い顔さえ浮かべてこちらに歩み寄る。

「この黒月城は広い、闇雲に進んでも迷うだけでござる。拙者が出口まで案内するゆえ、
ついてこられよ。」

そういいながら青年は身軽に先ほどの扉に向かって歩いていく。

「それはありがたいのですが、外には亡霊が・・・」

「なに、心配には及ばぬよ。」

そしてそのまま扉の外に出た。

「ガ・・・?グオオ!!」

廊下へと歩みでた青年の姿を確認した亡霊武者はいきなり襲いかかった。

「やれやれ、拙者の姿もわからぬとは・・・護衛失格でござるな。」

青年は軽くため息をつき、懐から素早くナイフを取り出し、亡霊武者の頭に向かって投げた。

ザクッ!!

勢いよく亡霊武者の兜に突き刺さったそのナイフの先にはお札が貼られており、
青年は目を閉じ、お経を読むように、何か呪文のようなものを唱えはじめる。

『グアオオオ!!』

すると亡霊武者はいきなり苦しみはじめると、煙を全身から吐き出しながら、
その場から姿を消した。

「・・・もう大丈夫でござるよ。」

「すっごーい!!」

感嘆の声をあげるレイフィムをよそにヴァルアースは青年に目を向ける。

「あなたはひょっとして・・・」

明るい廊下に出た青年の全身がヴァルアースの目にはっきりと映った。
そしてその姿に思い当たるものがある。

「・・・影忍者王!?」

「ええ!?この人が!?」

「危ないところを助けていただき、どうもありがとうございます。」

驚くレイフィムと丁重にお礼を述べるクロカゲ。

「いや、なに。この城に宝を目当てに忍び込む輩が後を絶たぬでな。
亡霊武者はそういった輩からこの城を守る。いわば『守護者』なのでござるよ。」

影忍者王にいきなり核心をつかれたレイフィムはグサリ、と胸に衝撃を受ける。

(ああ・・・でも本当にかっこいい人・・・)

改めて見た影忍者王の姿は細身ではあるが、全身は引き締まっており、
顔立ちも整っていた。

その姿を見てレイフィムは目を輝かせる。

「・・・あの!私レイフィムっていいま・・・」

「しかし廊下は暑いでござるな。」

その時、影忍者王は煩わしくなったのか、口者の覆面を外した。

「・・・!?」

レイフィムはその表情を見て、口をパクパクさせながら、指さし呆然と立ち尽くす。
そしてクロカゲとヴァルアースも何かに気づいたように目を白黒させている。

「ん?お三方。どうしたでござるか?」

影忍者王は疑問を口にした後、安心させるかのように笑みを浮かべた。
口からは白い歯が覗いており、キラリと光った。問題なのは・・・

(で・・・出っ歯・・・!?)

口元から覗くその白い歯は明らかに一本だけ大きく口からはみ出していた。

その瞬間、クロカゲとヴァルアースは何かに弾かれたように同時に顔を背けた。
そしてその場に蹲り、全身を震わせている。

どうやら必死に笑いをこらえているようだ。

「急に体調でも崩したでござるか?」

影忍者王はそう言いながら呆然とするレイフィムに向かって歩みより、手を差し伸べた。
口から覗く大きな一本の歯と共に。

「ち・・・ち・・・」

「・・・?」

全身をワナワナと奮わせ、俯くレイフィムの元に影忍者王は顔を近づけた。

「近づくな!この出っ歯!!」

へぶしっ!!

レイフィムが勢いよく突き上げた拳は見事に影忍者王の顎にクリーンヒットし、
その結果、影忍者王は見事に宙を舞った。

その瞬間クロカゲとヴァルアースは『うげっ』という表情を浮かべる。

「ちょ、レイフィム。やばいよ!!」

すぐさま、クロカゲははっとなり、レイフィムに駆け寄った。
で、飛ばされた影忍者王は、というと・・・。

その場に倒れ込み目を回している。どうやら気絶しているようだ。

「だって、だって・・・!あれはないわよぅ!!」

レイフィムは涙すら流しながら影忍者王を指さした手をブンブンと振り回す。
どうやらショックと怒りでパニック状態になっているようだ。

「なんにしても脱出するなら今のうちね。いきましょ。」

「う・・・うん。さあ、レイフィム、行くよ。」

「いやー!もう何も信じられない!!」

その場で喚くレイフィムを二人がかりで引きずりながら、3人は黒月城を後にした。

「せ・・・拙者が一体何をしたと・・・」

その場にはワケもわからずぶん殴られ地面に倒れ付す男が一人残されて
いたことは言うまでもない。

 

 



<あとがきがわりに>

はい、超お久しぶりにお届けしたラテール小説!
いかがだったでしょうか!?

・・・ギャグオンリーですね、ハイ(ぁ

この話の大元は友人の提案を元に作りました。
話の展開は俺が勝手にいじくりまわしましたが(笑

実はラテールが始まって黒月城が出た当初は、亡霊武者と影忍者王は一つ扉の向こう
にいたわけですが、マップに関してはそのときの名残と思ってください。

そして影忍者王に会ったときのあの衝撃・・・それが今回のネタの大元ですww

そしてまた出しちゃいましたねー。新キャラの『レイフィム』ちゃんです。
この子は実際にラテ内に存在するうちの7人目のキャラです。

隠し子的存在でしたが、今回が初お目見えとなります。

まあ今回のように一つの話に登場して、笑わせていってくれればなーと思っています(謎

ツッコミどころは満載でしょうが、生暖かい目で流してやってくださるとありがたいです。


では本日はこのへんで失礼ww
 

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