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2007/6/17開始 2007/8/10改装&リネーム                                                                    ©2006 Actozsoft, All right reserved. ©2006 Gamepot Inc, All right reserved.
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ラテール創作小説 Revolution

新たに始めたD.O.Gはゆっくりとやっていくので、突如思いついた話を別途
始めることにしました。

まあどうなるものやら、まださっぱりわかりませんが、とりあえずのスタートです。

お読みいただく場合はつづきをどうぞ。

ラテール
ジエンディアサイドストーリー
            ~美月夜~

「第1話、平凡な日常の終わり」


キーンコーンカーンコーン

終業を告げる鐘の音が辺りに響き渡る。

「ふあぁ、ようやく終わったか。」

美月夜(るなや)はチャイムを合図に机から顔を上げ、両手と共に全身を大きく伸ばした。
そして机の横に立てかけてある鞄をつかんで席を立つ。

「さて、帰るか」

教室の扉に向かう美月夜に向かって女生徒が声かけてくる。

「今日はもうお帰り?最近お疲れなのかな、よく寝てるみたいだけど。
そのうち先生に怒られるよ。」

「そのときはそのときだよ。綾乃も今から帰りか?」

「ううん、今から委員会があって、出席しないといけないの。」

「そっか、委員長の仕事も大変なんだな。」

「ルナ君は今からお帰り?」

「その呼び方はやめてくれっていっただろ。なんだか今日は早く帰って道場に
顔出せって言われてるんだよ。」

「そっか、ルナ君の家、剣術道場やってるんだよね。」

「正確には『槍術』だよ。代々続いた家業だかなんだか知らないけど、この平和な
ご時世に物好きなもんだよ。」

「立派だと思うよ。あ、そろそろいかなきゃ・・・明日は私も委員会のお仕事ないし、
一緒に帰ろうね。」

「ああ、それじゃ。」

「うん、ばいばい」

美月夜は綾乃に別れを告げ、家路についた。

15分ほど歩くと美月夜の目に「七瀬」という表札がかかった家屋が入る。

「ただいまー。」

「おかえり。今日は綾乃ちゃんは一緒じゃないの?」

玄関に入ると美月夜の母親が話しかけてくる。

「綾乃は今日は委員会の仕事だって。それにそんなに言うほどいつも一緒な
わけじゃないだろ。」

「まあそうなんだけど、なんだかあの子と一緒じゃないと見てて落ち着かないというか。
小さい頃からずっと一緒だったんだし。」

「家が隣なんだからしょうがないじゃないか。」

美月夜の母親少しの間クスクスと笑っていたが、突如真剣な表情を美月夜に向けた。

「大切にしてあげなさい。人生途中で何があるかわからないんだから・・・」

「はいよー。」

美月夜は家に入ると階段を上り、自室に入った。

(ったく、冗談まじりだけど、急に変なこと言うんだよな、母さんは。)

そして鞄を放り投げ、ベッドに身体を投げ出した。

(ばあちゃんもいないみたいだし、ちょっと一眠りするか・・・)

美月夜はベッドに横になるなりまもなく眠りに落ちていった。


美月夜は暗闇の中にいた。

(ここはどこだ・・・?)

辺りを見回すも周囲には何も見当たらない。どこまでも続く闇。
美月夜は懸命に辺りを探りながら闇の中を進んでいく。

するとほのかな明かりの中に佇む一人の少女。

「君は・・・?」

その少女は美月夜の問いには答えない。しかし数秒の後、美月夜の方に向き直り、
表情を変えた。その表情はひどく悲しそうに見えた。


そこで美月夜は目が覚めた。

(なんだったんだ。ひどく鮮明な夢だったけど・・・)

美月夜は上半身だけ起こし、頭に手を当てた状態で軽く振った。
白く長い髪が印象的な少女であった。

(ま、夢に追求してもしょうがないよな。)

美月夜は手元の時計を引き寄せ、時間を見た。
時計の針は長針、短針共に12の部分を指している。

(結構寝入ってしまったな・・・。)

コンコン

その時美月夜の部屋の扉をノックする音が聞こえる。

「美月夜さん、起きていますか?」

「あ、はい、ちょっと待ってくださいね。」

美月夜は慌てて扉を開ける。
扉の前に立っていたのは美月夜の祖母であった。

「どうしたんですか?こんな時間に」

「どうしたのかじゃないでしょう。今日は道場に顔を出すように言っておいたはずですが?」

「あ、すみません。ちょっと仮眠をとるつもりが寝入ってしまって・・・」

「まあいいでしょう。今からちょっとよろしいですか?」

「え、今ですか?うーん・・・」

美月夜は首を捻る。

(まあどうせすぐには寝付けそうもないし、いいか。)

「わかりました。いきましょう。」

祖母と共に家を出て、1分ほど歩くと雰囲気のある道場の前にやってきた。
美月夜は普段、この道場で度々祖母に訓練を受けていた。

(けど、こんな時間に呼び出されるのは初めてだな。なんなんだろう。)

道場に足を踏み入れた祖母は道場の奥にいくと美月夜に向き直って座った。
美月夜も祖母に向かってその場に座る。

「ちょうど先ほど日が変わりました。今日で美月夜さんも18歳になりますね。」

美月夜はすっかり忘れてたといったリアクションをとる。

(そうか、今日は俺の誕生日だったんだ。)

「おめでとうございます。」

「あ、ありがとうございます。」

「そこであなたにお渡ししたいものがあります。」

祖母はそういうと道場の奥から何やら持ってくる。

「七瀬家の男子は18歳で成人として扱われます。これからはあなたも自らの頭で
物事を判断し、進む道を決めていかなければなりません。」

「はぁ・・・」

と、言われたものの、実感が沸かないというのが美月夜の本音だった。
戸惑う美月夜に祖母は何やら筒のようなものを手渡した。

「これは?」

「お守りのようなものです。持っておくといいでしょう。」

そこまで話すと祖母は立ち上がった。

「今後あなたの前には色々と困難な壁がいくつも立ちはだかるでしょう。
しかしそれに負けてはいけません。常に心を強く持つのですよ。」

「はぁ・・・」

祖母の言っている意味がよくわからない美月夜は曖昧な返事を返した。

「話は以上です。遅くに呼び出してすみませんでしたね。」

「いいえ、約束すっぽかした俺が悪いわけですし、それは・・・」

「ではおやすみなさい。」

祖母はそういい残し、道場を後にした。
一人残された中、美月夜は一つの不安を覚えていた。それは・・・

(やばいなぁ、今日これから眠れるかな・・・)
 


「おはよう!」

翌日、学校の校門前で美月夜は声をかけられる。
それは綾乃だった。

「ああ、おはよう・・・」

美月夜はいかにも覇気のない声で挨拶に応じる。

「どうしたの?今日はいつも以上に元気ないね。」

「ああ、昨日ちょっと色々あって寝不足なんだ・・・」

「ふうん。あ、もうすぐ朝礼始まっちゃうから、早くいこ!」

美月夜は綾乃に連れられるように教室へと向かった。
 


<放課後>

(ふあぁー・・・、ようやく終わったか。)

案の定、その日の授業は美月夜にとって散々なものとなった。
眠気が常に襲ってくるため、授業内容が全く頭に入ってこず、すっかり夢の中の
住人と化していた。

その様子を見て先生が額に青筋を浮かべていたことなど、美月夜は知るよしもない。

「お疲れ様、っていうよりおはようのほうがいいのかな?」

綾乃が美月夜に話かけてくる。

「ああ、今日は委員会ないんだっけ?」

「うん、だから今日は一緒にかえろ。途中ちょっと寄り道したいんだけどいいかな?」

「かまわないよ。」

「それじゃいこう!」

数時間後、美月夜は両手一杯に荷物をかかえ、家路につくことになった。
辺りはすっかり暗くなっていた。

「お前なー・・・、結局荷物持ちが欲しかっただけなんじゃないのか?」

「そんなことはないよー。ちゃんと目的あってのお買い物だし、ね。」

「目的?」

そういうと綾乃は手元の袋から包みを取り出して、美月夜に手渡した。

「はい、お誕生日おめでとう!」

「ああ、ありがとう。・・・でも」

美月夜は両手一杯に荷物を抱えているため、受け取ることができずに戸惑った。

「あはは、ごめんなさい。帰ってから改めて渡すね。」

二人はそのまま帰り道を進んでいった。

「この辺りってなんだか暗いし怖いよね。」

綾乃が言うとおり、今進んでいる道は街灯も少なく人通りも少ないため、
いかにもという雰囲気があった。

「はは、綾乃は怖がりだよなぁ。」

「あー、何よ。ルナ君だって高いところ苦手じゃない。」

「それは今関係ないだろ。」

そんなやりとりをかわしながら進んでいくと美月夜はふと後方に人の気配を感じた。

(・・・ん?)

ブウン!

そして何かを振り下ろす風切り音が聞こえたかと思うと背中に衝撃が走る。

(くっ、いきなりなんだ!?)

美月夜が振り返ると身長170cmくらいだろうか、痩せ型の男が背後に立っていた。
手元にはバットを持っている。

どうやら美月夜の頭を狙って振り下ろしたようだが、美月夜は咄嗟に振り返り手荷物
を盾にしたため、衝撃は最小限で澄んだ。

「な、なに?」

隣で綾乃が困惑の声をあげる。

「綾乃、離れてろ!」

「で、でも・・・」

「早く!」

綾乃はためらったが、美月夜の真剣な声に促され、その場を離れた。

「ちょっとあんた、いきなりこんなもん振り回されたらシャレじゃすまないぞ!」

美月夜は男に訴えかけたが、男の目は狂気を孕んでおり、追撃を加えようと美月夜に
向かって歩を進める。

(一体なんなんだよ・・・)

美月夜は話しても無駄だと悟り、荷物を地面において、男に向かって構える。

(武器に対して素手か、逃げたほうがいいんだろうけど・・・逃がしてくれる気はなさそうだ)

「がああ!」

男は奇声をあげながら美月夜に向かって接近し、バットを思い切り振り下ろす。
対して美月夜は咄嗟に身体を捻ってその一撃をかわすと思い切り男に向かって体当たり
を食らわせた。

「ぐっ!」

勢いよく後方に倒れこんだ男はそのまま動かなくなった。
どうやら気絶したようだ。

「ルナ君、大丈夫・・・?」

その様子を見て綾乃が恐る恐る顔を出す。

「なんとか・・・しかしなんなんだこいつ、通り魔か?」

「わからないけど・・・なんだか怖い。早くかえろ。」

「ああ、そのほうがよさそう・・・ん?」

美月夜が振り返ると先ほど襲いかかってきた男がゆっくりと立ち上がる。
その様子を見て美月夜は舌打ちした。

「なんだってんだよ・・・」

綾乃に再度声をかけようとした美月夜だったが、彼の目の前で信じられない
出来事が起こる。
バキバキという音と共に突然目の前の男の姿が変貌し始めたのだ。

「あ・・・ああ・・・」

その様子を見ていた綾乃はペタンとその場に尻餅をついた。

(ちょ・・・冗談だろ!?)

目の前にいた男は一回り体が大きくなり、驚くべきはその様相で、今までの人の顔
ではなく、まるで狼のような顔に変わり、肌も青く変貌していた。

その姿はまるで「ベアウルフ」である。

「綾乃!逃げろ!!」

美月夜は咄嗟に声を張り上げた。

「だめ、腰が抜けて・・・」

綾乃は尻餅をついたまま動けないようだ。

(くそ、せめて何か武器があれば・・・!)

綾乃をその場に残して逃げるわけにもいかない美月夜はベアウルフに向き直る。

「グオオオ!」

ベアウルフは美月夜に向かって右手を大きく振るう。

(はええ!)

なんとかその一撃をかわして美月夜は懐に潜りこむ。

「くらえ!!」

そして力一杯握り締めた拳による渾身の一撃をベアウルフの顔面に叩き込んだ。

(どうだ!?)

しかしベアウルフはなんともないようで、すぐさま左腕を大きく振るった。
その一撃を避け切れなかった美月夜は大きく吹き飛ばされた。

「ぐはっ!」

強烈な痛みが全身に走り、気が遠くなる。
かろうじて意識は保ったが、身体がいうことを利かない。

ベアウルフはゆっくりとその場に座り込む綾乃に向かって歩を進める。

「あ・・・ああ・・・」

綾乃はその場で恐怖に震えるだけで動くことができない。
美月夜は声を張りあげようとしたが、ダメージは大きく声も出ない。

(くそ、誰か助けてくれ!このままじゃ綾乃が・・・!!)

徐々に綾乃とベアウルフの距離が近づいていく。

(やめろー!!)

美月夜が心の中で絶叫したそのとき、周囲が激しく発光した。

(な、なんだ!?)

その光が収まった後、その場にいた二人は忽然とその姿を消した。



 



<あとがきがわりに>


はい、今回はこんな感じでのスタートです。

もういい加減しつこいと思われた方いましたらごめんなさい;;
まあブログもリニューアルした記念というか、ただの口実というか・・・(ぁ

今回の主人公の美月夜(るなや)君はよくある設定の日本の高校生です。
それ以外での何者でもありません(ぉ

一応ゲーム内にも存在している(育成中)のキャラなので、今後に期待といったところ
でしょうか。

では今回はこのへんで失礼w
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